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どっちがお得?プロが教える「持ち家と賃貸」のメリット・デメリット

「持ち家と賃貸」のメリット・デメリット

画像:Freedomz / shutterstock

豊富な経験と知識を活かして、その道のプロが読者のお悩みに答えるこの企画。今回は、住宅専門ファイナンシャルプランナーの草野芳史さんにお答えいただきます。

 

■今回のお悩みはコチラ

「最近旦那と結婚し、子どもも生まれたばかりの名古屋市在住、30代の主婦です。家族も増えましたし、今後のことも考えると、そろそろマイホームにすべきなのか悩んでいます。そこで、持ち家と賃貸どちらがお得になるのか教えていただけないでしょうか」

 

■回答:その人の生き方によって異なる

「高い家賃を払うくらいなら、住宅ローンを借りて家を買ってしまおう」という声をよく聞きます。賃貸住宅なら一生家賃の支払いが続くのに対し、住宅ローンを返してしまえば自分のものになる持ち家は、老後の住まいの心配もいらないので、安心・有利なように思えます。でも、果たして本当にそうなのでしょうか? まず、実際にどのような費用がいくらくらいかかるのか、持ち家と賃貸とそれぞれ見てみます。

(1)持ち家と賃貸、それぞれでかかる費用は?

「持ち家と賃貸」のメリット・デメリット

画像:草野芳史

持ち家の場合、初期費用としてかかるのが、頭金や住宅ローンの手数料、登記費用、税金(不動産取得税)などで、さらに維持するための費用としては毎月の住宅ローンの返済、火災・地震保険、税金(固定資産税・都市計画税)、建物のメンテナンス(リフォーム)費用、さらにマンションの場合は修繕積立金や管理費、駐車場代などもかかってきます。

賃貸の場合、初期費用としてかかるのが、敷金・礼金、仲介手数料などで、維持費としては毎月の家賃、更新料、火災保険、さらにマンションの場合は管理費や駐車場代などもかかってきます。

それでは、同じような条件で持ち家と賃貸でいくらかかるのか、実際にあった物件2件で比較してみます。

まず1件目はマンションの場合。名古屋市天白区の地下鉄鶴舞線 原駅徒歩10分、70~80平米の3LDKに、30歳から80歳の50年間住んだ場合です。まず新築マンションで3,540万円の物件を購入した場合、50年間の総支払額は7,470万円程度。次に2,750万円の築9年の中古マンションを購入した場合、50年間の総支払額は6,630万円程度。最後に築12年、家賃が月10.5万円、更新料が2年毎3万円の賃貸マンションに住んだ場合、50年間の総支払額は6,840万円程度となります。

2件目は戸建て住宅の場合。名古屋市東区の大曽根駅徒歩10分程度の3~4LDKに、やはり30歳から80歳の50年間住んだ場合です。まず新築の建売住宅で4,730万円の物件を購入した場合、50年間の総支払額は8,280万円程度。次に2,700万円の築7年の中古戸建て住宅を購入した場合、50年間の総支払額は5,460万円程度。最後に築6年、家賃が月13.3万円の賃貸戸建て住宅に住んだ場合、50年間の総支払額は8,030万円程度となります。

ご覧いただいた通り、マンションも戸建て住宅も中古住宅だと費用対効果が比較的高いとはいえ、実は持ち家も賃貸住宅も単にお金の面だけでいえばそれほど大きな差はありません。むしろ物件ごとの条件に左右されるといえます。

たしかに持ち家の場合は、上記の収支以外に不動産という資産が残っている分、賃貸よりもプラスになっているといえます。ただ、高度経済成長時代であれば不動産の資産価値が大幅に上がったので、住宅ローンを借りてでも持ち家を買えば資産形成になったという点で持ち家の方が優位といえましたが、デフレかつ少子高齢化の現代では、不動産が“負動産”といわれるように決して不動産を所有していることがプラスとは言い切れなくなっているのです。

(2)持ち家と賃貸、それぞれのメリット・デメリット

「持ち家と賃貸」のメリット・デメリット

画像:takasu / shutterstock

では、いったい持ち家と賃貸のどちらを選べばよいのでしょうか? この質問には絶対的な答えというものはありません。持ち家には持ち家の、賃貸には賃貸のメリットがあるからです。持ち家のメリットは、

(1)ローンを完済後は自分のものになり、老後の住まいの確保と資産形成ができる

(2)同じローン返済額と家賃なら、賃貸住宅に比べて広くて性能や設備が充実している

(3)“自分の城”を持つという満足感を得られる

(4)自由に住まいに手を加えることができる

(5)社会的信用が得られる

(6)ローンの借入人が万が一亡くなった場合、団体信用生命保険の保険金でローンが一括返済される

(7)住宅ローン減税などの税制優遇が受けられる

などが挙げられます。逆に持ち家のデメリットは、

(1)多額のローンを背負うプレッシャーや、金利上昇や所得の減少で返済できなくなるリスクがある

(2)転勤や隣近所とトラブルがあっても転居が難しく、子どもの独立など、家族の変化に対応しにくい

(3)デフレ時代では、資産が目減りする可能性がある

などが挙げられます。

対して賃貸のメリットは、

(1)家族や家計の変化に合わせて、気軽に住み替えできる

(2)多額の借金を背負わなくて良い

(3)住み替えることで家賃負担を軽減できる

などが挙げられます。逆に、賃貸のデメリットは

(1)一生家賃を払う必要がある

(2)老後の住む場所に不安がある

(3)資産形成がしにくい

(4)自由にリフォームできない

などが挙げられます。

(3)持ち家と賃貸、どちらを選ぶ?

「持ち家と賃貸」のメリット・デメリット

画像:xiangtao / PIXTA(ピクスタ)

こういった点を踏まえて、持ち家と賃貸それぞれにどんな人が向いているかを敢えて挙げると、持ち家は“ライフプランが定まっており、安定志向の人”に向いており、賃貸は“ライフプランが流動的で、家にこだわらない人”に向いているといえます。

ただし、少子高齢化による空家率の上昇や地価の下落、住宅ローン金利の動向など、住まいを取り巻く環境は今後大きく変わってきます。そんな点も考えるとなおさら判断が難しくなるのが、持ち家か賃貸かという議論。

結局はそれぞれのメリットとデメリットをどう評価するのか、その人次第ということになります。「持ち家と賃貸どちらがお得か?」というだけではなく、ご家族のライフプランを考えたときにどちらの住まい方が合っているのかも考えると、失敗しないでしょう。

 

いかがですか?

今回は結局のところ、賃貸と持ち家のそれぞれのメリット・デメリットについて解説しました。ぜひ参考にしてみてくださいね。

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※ Freedomz、takasu / shutterstock、xiangtao / PIXTA(ピクスタ)、草野芳史

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