CUCURU(ククル) > ライフスタイル > 防災意識が高まる!新たな地域や人との出会いも魅力のボランティア

防災意識が高まる!新たな地域や人との出会いも魅力のボランティア

画像:柴田麻衣

皆さんは、ボランティアと聞いてどのようなイメージをお持ちですか? 人助けであるのはもちろん、自己犠牲を払って行うものだと思っていないでしょうか? ですが、ボランティアは今後の人生において、必要な知識を得て、生活を豊かにする、貴重な経験の場であると感じています。

今回は2019年10月に起きた台風19号において、被害が大きかった長野県長野市赤沼区の現状とそのボランティアの様子をレポートしていきます。

 

■そもそも、どうやってボランティアに参加するの?

筆者がボランティアに参加するようになったのは、大学の講義や生活の中で気になったことを、もっと詳しく知りたい、自分の目で確かめたいと思ったことが始まりでした。今回の復旧支援も、いつ自分の身に起こるか分からない災害について、被災地から学べることがあるのでは、と思ったことがきっかけです。

災害時には、ボランティア活動を円滑に行うため、行政などによって災害ボランティアセンターが設置されるのを知っていましたか? 今回、長野市を訪問するにあたり、『長野市社会福祉協議会』内の『長野市災害ボランティアセンター』と連絡を取り、ボランティアの登録を行いました。登録を行うことで、活動の案内メールが届き、そこから申込みをすることができました。

 

■地域を知ることもボランティアの醍醐味!

画像:柴田麻衣

筆者は今回初めて長野県を訪問したのですが、ボランティア前日に県の名所である『善光寺』や名古屋では見ることのない雪景色を楽しむことができ、長野県の魅力も感じることができました。

画像:柴田麻衣

善光寺では、ちょうど『長野灯明祭り』が開催中で、きれいなライトアップとお正月のような人混みに圧倒されました。一緒に参加した学生からも、「観光としてまた訪問したい」という声がちらほら出るほど。ボランティアって、その地域のことを知り、ファンになるきっかけにもなるのですね。それに、地域を知ったうえでボランティアに臨むことで、より復旧への想いが強くなりました。

 

■いよいよボランティアがスタート!

そして、いよいよボランティア当日。ホテルを出発し、集合場所である『赤沼公園』へ向かいました。

画像:柴田麻衣

赤沼区に入ると、これまでの景色が一変。りんごの木がいくつもなぎ倒されているのが目につきました。そう、長野県はりんごが有名ですよね。ここ赤沼は信州りんご発祥の地と言われているそうですが、今回の台風で壊滅的な被害にあったことを目の当たりにしました。

画像:柴田麻衣

さらに周囲を見渡すと、無人の家がぽつ、ぽつ、となんとも虚しく建っており、地区全体、静寂な空気が漂っていました。堤防の決壊によって家の1階部分の外壁がそぎ落とされ、とても住める様子ではありません。

筆者は自前の作業着、軍手、ゴム手袋、マスクと、大学から借りてきた長靴、ゴーグル、雑巾を用意し準備万端で来たつもりでしたが、本当にお役に立てるのかと急に不安が募りはじめました。

画像:柴田麻衣

到着するとすでに何台もの車が。ナンバープレートには岡山、福岡と他県ナンバーの車がずらっと並んでおり、県外から多くのボランティアが来ていることがよく分かりました。

画像:柴田麻衣

車から降りると、まずは活動拠点である『赤沼サテライト』へ。するとびっくり。そこには小学生の子どもも、一生懸命雪かきの作業を手伝っていました。これは大学生である筆者らが頑張らないわけにはいきません。

画像:柴田麻衣

画像:柴田麻衣

赤沼サテライトの中へ入ると、最初にボランティアであることの証明として名札の記入をします。そして、現場での留意点を説明していただき、作業がスタートです。

 

■身をもって感じた復旧作業の大変さ

画像:柴田麻衣

今回名城大学の学生が配属されたのは、伊勢社社務所として使われている『赤沼東部公会堂』。家の中で、1階部分についたすべての泥を取り除く、といった作業内容です。

画像:柴田麻衣

一見普通の家に見えますが、中に入ると、そこは、ひどく汚れた柱が剥き出しとなっていました。

画像:柴田麻衣

さらに部屋の奥へ進んでいくと、地域の祭り行事で使っていたであろう、太鼓や、さまざまな資料が泥をかぶっていました。そこにある物を見るたび、その地域の過去の生活や住民の姿を想像してしまい、じわじわと胸が苦しくなります。

画像:柴田麻衣

画像:柴田麻衣

実際の泥だしは、ブラシをお借りし、パイプ椅子を使って上から下へと掃除していきます。上の方の作業では、泥や木くずが大量にかかり、髪はがちがちに固まってしまいました。また、泥等の独特な匂いも。

画像:柴田麻衣

特に厄介だったのが窓サッシの掃除。泥が溝の隅から隅へと詰まっていて、小さなブラシでもなかなかきれいになりません。

画像:柴田麻衣

さらに、壁には無数のカビが。いっそのこと、立て直した方が早いのではと思うくらい、手間のかかる作業です。しかし、家を建て替えようにも国の補助金等では資金が足りないのが現状。この作業の後、また壁を貼り直し、補修して利用するそうです。

 

■被災地での経験、それは災害を「自分事」とさせる

画像:柴田麻衣

作業途中に一人の男性が現れました。赤沼地区に家を持ち、自らの家も浸水した小林さんです。

「今日がここの公民館の作業日10日目です。とても住民だけでは作業は進まない。ボランティアの方が来てくれて本当にありがたい。やっぱり、ボランティアの力だな。」と感謝されました。ここで、実際に被災者の方の声を伺うことができ、「来て良かったのだ」とほっとしました。

さらに、小林さんは続けて、「自身は身の危険を感じて早く避難したが、近くの堤防は最近1メートルほど高く施工していたため、ほとんどの住民は安心して避難しなかった。すぐに逃げるべき」と言います。

災害時には「大丈夫であろう」という考えを持たず、早く避難すべきことを教えていただきました。

画像:柴田麻衣

いえいえ、そんなこと分かっているよ、と思っている方も中にはいるのでは? しかし、被災者から直接話を聞くのと、ニュースを見るのは全く異なります。

実際に被災地へ行き、自身で見聞きすることで、自分事として経験に蓄積されると思うのです。筆者も今回の経験で台風19号の災害が自分事となり、この記憶が風化されることはないと思います。

 

いかがでしたか?

作業日は気温が氷点下を下回る真冬。作業時間は4時間ほどでしたが、かなり身体に応えました。この作業を被災地では何日も続けていると思うと頭が上がりません。しかし、それ以上にこれまで関わるはずもなかった地域や人と出会い、自身の為にもなる貴重な経験をさせていただきました。

市のホームぺージでは皆さんの助けを求めるボランティア情報が掲載されています。あなたの活動に参加する勇気が、誰かの支えとなり、災害を自分事として考える大きな一歩になるはずですよ。

ちなみに、名城大学天白キャンパスは、名古屋市天白区の災害ボランティアセンターが設置場所となっています。ぜひ覚えておいてくださいね!

【画像】
※ 柴田麻衣

※ 記事の情報は公開日時点のものです。

Sponsored by 名城大学