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誰かに似てない?どこか人間ぽい「大人が欲しくなるぬいぐるみ」

独特の佇まいで多くの女性ファンを持つ「Plum’s」のぬいぐるみたち。彼らを生み出すのは、ぬいぐるみ作家の梅津恭子さんです。テディベアに魅せられてから、制作を始めたという梅津さん。20年以上情熱を持って作品を生み出し続ける、梅津さんの原動力とはいったい何なのでしょう?

思わず惹きつけられる独特な佇まい

遠くを見つめているような、あるいは何か考え事をしているような奥深い表情。目鼻口・爪のリアルな表現。いわゆる、ふわふわで可愛らしいぬいぐるみとは明らかに違う佇まいをしたこちらは、ぬいぐるみ作家・梅津恭子さんの手によって生み出された作品です。動物たちの表情がリアルに再現されながらも、なぜか人間っぽさも感じられ、それはどこかで見たことのある誰かのようで、妙に親しみを覚えます。独特な雰囲気が魅力的で、大人の女性ファンが多いそう。

リアルさと造形的表現の絶妙なバランスを追求

「Plum’s」という屋号で、ぬいぐるみの制作を行っている梅津さん。
手足を動かせるテディベア作りの手法で、クマをはじめとした梅津さんの思い入れのある動物たちをぬいぐるみにしています。
リアルな部分とぬいぐるみならではの表現。その2つの絶妙なバランスを、常に模索しているのだそう。

テディベアに魅せられて

梅津さんがぬいぐるみ制作を始めたきっかけは、20年以上前、洋書店で見た古びたクマのぬいぐるみの写真集だったそう。本の中のクマたちに強く惹きつけられた梅津さんは、それを「テディベア」と呼ぶのだと知ったそうです。
その後、様々な場面でテディベアを見る機会に恵まれ、すっかり彼らに魅せられてしまったものの、アンティークのテディベアは高価で手の届く存在ではありませんでした。「だったら自分の手で作ってみたい」と思った梅津さんは、テディベア作りの教室に通うことを決意します。「教室初日に『私がやりたかった事はこれだ!』と確信しました。あの日の興奮から20年以上経った今も、変わらぬ情熱を抱き続けています」(梅津さん)

教室でテディベア作りを基礎から学んだ梅津さんは、テディベアの型紙を土台に試行錯誤を繰り返し、さまざまな動物に挑戦するようになっていきました。

妥協をしない、ぬいぐるみ作り

梅津さんのぬいぐるみ作りは、まず型紙の制作から始まります。次に生地の裁断・縫製・綿詰めと続き、ジョイントで各パーツを繋げます。
ジョイントとはぬいぐるみの手や足と胴体を接合する部品で、ジョイントを使うことでテディベアの特徴である可動式の手足を作ることができます。全体の大きな形が出来上がったら、目鼻口・爪など細かい部分の作業に移ります。
目や鼻は、樹脂粘土で成型しアクリル絵の具で着色するという方法によって、リアルさを追求。

漠然としたイメージから作りはじめ、制作過程で思い付くアイデアを盛り込んでいくという梅津さん。納得がいかないときは完成が近づいていても修正をするそうで、ひとつのパーツで5回も作り直したことがあるそう。
制作歴20年を超えた梅津さんですが、今でも型紙づくりに四苦八苦することがあると言います。でも困難な道のりがあるから、飽きることなく制作を続けられるのかもしれません。そしてその苦労を乗り越えられるのは、ぬいぐるみ作りが好きであるからこそ。

魅力的な作品に会いに出かけてみては

梅津さんのぬいぐるみは、数年に一度開催する個展や、ショップでの委託販売にて購入できます。不定期にWEBでの販売もあるそうなので、気になった方はSNSや公式ブログをチェックしてみてくださいね。

直近では5月18日(土)より、青山にあるビリケンギャラリーにて個展を開催予定です。お近くの方は魅力的なぬいぐるみたちに会いに出かけてみては?

「好き」を信じて突き進む

「好き」と感じたものを信じて、情熱を持ち、進み続けている梅津さん。
上手くいかずに落ち込んでも、好きだから投げ出さずに続けられる。そして好きだからこそ満足のいくものが出来上がったときには、大きな喜びとこの上ない達成感が味わえるのかもしれません。
妥協できない苦しさがあるかもしれませんが、好きなものを仕事にできるのは、やはり幸せで楽しいものなのだな、と梅津さんのお話を伺って改めて感じました。

「周りに誰もいなくなっても良い!くらいの覚悟で、己を信じて少しずつ新しい道を進んで行きたい」という梅津さんの言葉から、もし進む道に悩んだり迷ったりしたときには、自分の「好き」を信じて突き進んでみよう、という勇気をもらいました。
writer / カナ photo / Plum’s

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