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辛い症状がやわらぐ!? 薬学部教授に聞く「花粉症の仕組みと対策」とは

画像:川柳まさ裕

「目はかゆいし、鼻水もくしゃみも止まらなくて辛い!」と、花粉症に苦しんでいる方はきっと多いことと思います。

そこで花粉症が発症する仕組みや対策について、アレルギーの研究を専門とする『金城学院大学 薬学部 薬学科』福石信之教授にお話を伺ってきました。

 

■家の中で花粉の付着が多い場所、知ってる?今日からできる花粉対策をご紹介

(1)花粉症になる仕組みとは?

―花粉症に苦しむ方が多い季節だと思いますが、どのような仕組みで花粉症などのアレルギー症状が出るのでしょうか?

「人間の目や鼻などの粘膜には、“肥満細胞”と呼ばれる比較的大きな細胞があります。その表面に“抗体”と呼ばれるタンパク質がくっつき、さらにその“抗体”に、花粉などの“抗原”とよばれる物質がくっつくことで、信号が肥満細胞に伝わります。

信号が伝わることで肥満細胞から様々な物質が放出され、それらの作用によりアレルギー症状が出ます。鼻の粘膜に“抗原”が付着すれば鼻づまりや鼻水に、目の粘膜に“抗原”が付着すればかゆみや充血に繋がるという仕組みです」

―私も花粉症なのですが、仕組みについて初めて知りました。

「このよう仕組みですから、花粉症の対策としては、鼻や目などの粘膜に花粉を付着させないようにすることが大切です」

(2)家の中で行う花粉対策

―具体的にはどうするのがよいでしょうか?

「まずは家の中で行う対策から見ていきましょう。家の中で、『花粉が最も多く付着している場所』はご存じですか?

実は『トイレマット』だと言われています。トイレの中では衣服の着脱をしますが、その際に衣服についていた花粉が落ちてマットに付着してしまいます。

ですから、花粉がよく飛ぶ季節にはトイレマットをこまめに掃除機をかけたり、洗濯をしたりするとよいでしょう」

―トイレマットに花粉が多くついているとは知りませんでした。

「あとは、換気をする際の注意事項です。窓を開ける時は10cm以下、そしてレースのカーテンを閉めて行うことで、花粉の侵入を防ぐことにもつながりますよ」

画像:CUCURU編集部

 

(3)家の外で行う花粉対策

―他に家の外でできることはありますか?

「続いて、家の外で行う対策をご紹介します。

花粉症対策でマスクを着けられる方も多いと思いますが、ポイントの1つはマスクです。みなさんは正しくマスクをつけられていますか? 正しくマスクをつけないと効果が薄れてしまいます」

画像:川柳まさ裕

―“正しい”マスクのつけ方を教えてください!

「現在は“ワイヤーマスク”が主流になっていると思います。マスクのゴムを両耳にかけた後、鼻のあたりのワイヤーが顔にしっかりとつくように指で押さえていきます。

その後、ワイヤー部分を指で押さえながら、マスクの下側をのどに向かって少し引っ張ると、あごから首にかけてマスクがぴったりとくっつくかと思います。

こうすることで、マスクの上と下、横に花粉が入ってくるようなすき間ができづらくなりますよ。マスクを着ける際には意識してみてください。

また、症状がひどいときはマスクを二重にし、マスクとマスクの間に濡れティッシュを入れることで、より花粉の侵入が防ぎやすくなります。少し息苦しいかもしれませんが試してみてください」

―今までマスクの上側(ワイヤー部分)のすき間がないかは意識できていましたが、横と下はチェックできていませんでした。マスク以外の対策はいかがでしょうか?

「続いては、着る服についてです。“麻”や“木綿”の衣服は帯電しにくく、静電気による花粉の付着が少ないとされています。おでかけの際には、意識的に着ると良いかもしれません。

また、着る服の材質はそうですが、家の中に入る前に衣服をさっと払うだけでも、家の中に花粉を持ち込みづらくなると思います。

他には、花粉をつきづらくするような、クリームやスプレーなどの対策グッズもありますから、自分に合う対策から始めていきましょう」

画像:CUCURU編集部

 

■花粉症の方の味方“お薬”。しかし飲み方には注意が必要!

画像:xiangtao / PIXTA(ピクスタ)

―花粉対策の薬を飲む際に、気を付けることはありますか?

「抗アレルギー薬は、副作用が非常に少なく、安全に飲むことができる薬の1つです。しかし、注意していただきたいことが2点あります。

1つ目は“用量と飲み方”です。1回1錠や、毎食後や寝る前などに、といった用量と飲み方をしっかりと守りましょう。勝手に用量を減らすと症状が出てしまう可能性が高まりますし、増やすと効果は強くならずに副作用だけが出てしまう可能性があります。

特に処方薬と、市販薬を一緒に飲む際は注意が必要です。例えば、花粉症と風邪、別の症状のお薬だとしても、含まれる成分が一緒の場合があります。2つの薬を同じタイミングで摂取することで必要以上の成分量を体内に入れてしまう可能性があります。ですので、薬剤師の方など専門の方に、問題ないかを確認するようにしてください」

画像:川柳まさ裕

―病院を受診する際に、いま市販薬を飲んでいるか確認されるのはそのためだったんですね。もう1点は何でしょうか?

「2つ目に気を付けたいのは“副作用”です。先ほど副作用は非常に少ないと言いましたが、とはいっても注意が必要です。花粉症対策の薬を飲むと、人によっては眠くなったり反射神経が鈍ってしまうだけではなく、判断力が低下することがあります。

ある実験によると、服薬後の状態は反射能力や判断力がグラス半分のビールを飲んだ状態に近い、という結果も出ています。

最近では、眠気が少ないタイプの薬も出ていますが、同様に危険な可能性がありますので、服薬後の車の運転は出来る限り避けてください」

―運転する方は特に注意が必要ですね。

 

いかがですか?

アレルギーの研究を専門とする福石先生にお話をうかがってきました。教えていただいた花粉症対策は今日からでも取り組めそうな内容ですね! また、花粉症対策で頼もしいお薬も、飲み方には注意が必要というのは勉強になりました。注意事項を意識して、辛い季節を乗り切りましょう!

 

【画像】
※ 川柳まさ裕
※xiangtao / PIXTA(ピクスタ)
※ CUCURU編集部

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