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「賃貸物件は新築の方が割安」という謎の正体

PIXTOKYO / PIXTA(ピクスタ)

一般的に賃貸住宅は新築物件の方が築古物件より家賃は高額だと思われがちだ。しかし、新築なのに築1~5年の物件と同じ賃料で借りられる物件もたくさんある。これが業界の“隠れた常識”だそうだ。そこには不動の賃料設定基準がある。

「家賃は建物が古くなるにつれて下がるというのが一般的な考えです。1年経過するごとに1%弱低下するのがおおよその平均値ですが、10年で10%弱、50年経っても半分にはなりません。その最大の理由は、賃料は築年よりも立地に影響される側面が大きいからです」(不動産アナリスト)

築年数より立地条件は重要な選択肢となり得るのだ。

「そもそも急速に賃料が下がるようでは、家主はローン返済に困ってしまいます。通常、元本の減り方は借入額に対して2%ほどで、加えてこれ以外にも設備の更新などで出費がかさみますから、賃料が1%弱なのに対して、売買価格は毎年、通常2%の割合で下がっていくのです」(同・アナリスト)

 

家主にとって最も重要な問題はローン返済

では、築年数が古い方が割高かというとそうでもない。なぜなら、修繕コストはオーナーが支払うことになるからだ。ところが実際は、この修繕コストを渋るオーナーが多い。自分が住むわけではない物件なので、積極的に投資をしないのだ。

借り手からすると、築年が古い物件ほど賃料の割に居住環境が悪いと考えた方がいい。

「新築なのに築1~5年と同じ賃料になるのは不思議でも何でもありません。なぜかというと、家主が“早く部屋を埋めたい”からです。家主が新築を建てた直後の最大の問題は、空室率が100%の状態からいかに0%にするかです。新築の価値は入居者側にも魅力的なので、強気の賃料設定にしたいところですが、ローンの返済事情がそれを許さないのです。不動産のローンは、元利均等返済が基本になるので、竣工したら建築資金を施工会社に支払い、ローンの返済がすぐに始まります。つまり、優先順位としては、稼働率の方が家賃を上回る関係性なのです」(同・アナリスト)

入居者側からすれば、築浅よりも新築の方が割安になるケースが多いので、コストパフォーマンスは新築の方が高くなる。それは家主が財務状況のいい法人でなければ、総戸数が大きい物件ほど苦し紛れの賃料設定になるからだ。借り手はそこを狙って物件を探すといいだろう。

 

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