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【石塚元章ニュースの裏側】雑誌が売れにくい今、情報を得る上で知っておきたいこと

画像:Federico Rostagno / Shutterstock

CBCテレビ論説室長の石塚元章です。

去年、41年ぶりの出来事がありました。雑誌の販売額が書籍のそれを下回ったのです。書籍の売れ行きが伸びた……というのではなく、雑誌が売れにくくなってきた……というのがその理由です。“欲しいと思う情報”をみなさん、どうやって入手しているのでしょうか。

 

■雑多なことが知りたいという欲求から生まれた「雑誌」

世界初の女性雑誌は1693年にロンドンで創刊された『ザ・レディス・マーキュリー』だといわれます。これって、日本でいえば赤穂浪士討ち入りの9年も前です。ロンドン、恐るべし……ですが、「情報が知りたい」という絶対的な欲求がベースにあったのでしょうね。

日本で最初の“雑誌”をつくったのは柳河春三(やながわ・しゅんさん)。幕末の名古屋出身の人で、語学が達者。幕府で外国の記事を翻訳するうち、自身も“マガセイン(つまり、マガジンですね)のごときもの”をつくってみたいと考え、1867年(慶応3年)創刊の『西洋雑誌』に結実します。

柳河が「マガジン(Magazine)」の訳語として「雑誌」という日本語を生み出し、それが150年以上を経た今も生きています。すごいですね。「雑多なことが知りたい」という絶対的な要求が生んだ言葉といえるでしょう。

 

■ネット利用時間が増えている今、「ポスト真実」時代に!?

先日、内閣府がインターネットの利用状況に関する調査結果を発表しました。青少年で平日のネット利用時間は平均154分。去年より約12分増えていました。

このデータが、冒頭の、なぜ雑誌が売れなくなってきたか……の答えの一つです。今後も、ネットを見ている時間というのは、多分、増えることはあっても簡単に減ることはないと思います。そう、今あなたがこの文章を読んでいるように……(笑)

世界的に有名な『オックスフォード英語辞典』は去年、「ポスト・トゥルース」という言葉を、2016年を象徴する単語(ワード・オブ・ザ・イヤー)に選びました。

「ポスト真実」「真実ではない」という意味。つまり「客観的な事実より、感情や感覚で物事を正しいと判断してしまう」という現代社会の危険な傾向を指摘したワードです。情報を発信する私たちも、情報をゲットする側も、心してかからねばならない時代に実は突入しています。

 

私たちはいま、どんな情報やニュースやキーワードを、どんな形でお伝えするべきなのでしょう。答えを探りながら、みなさんとともに新しいページを作っていきたいと思います。どうぞ、よろしくお願いします。

 

<プロフィール>

石塚 元章(いしづか もとあき)

CBCテレビ論説室長。政治・経済・事件・司法などの取材を幅広く経験。海外特派員として欧州中心に戦争から文化まで。その後、キャスター、パーソナリティー、ニュース解説など。硬いニュースをわかりやすく、柔らかい話題もその背景に迫る……がモットー。

 

【画像】

※ Federico Rostagno / Shutterstock

 

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